各種ソフトを使うことで、手描きのイラストや写真をベクターデータ(illustratorやPowerPoint等officeの線図のような、加工可能なデータ)に変換することができます。まだまだ実際の図面としての使用には研究が必要ですが、その一例をご紹介します。
写真1のような画像をモノクロのベクターデータにする場合、工程は写真の状態にもよりますが、先ずグレースケール化し(写真2)、これを写真トレース機能でトレース・拡張した後、塗りを削除すると、図1のようなモノクロのベクターデータを得ることが出来ます。
このデータは加工可能ですので、ロボットの手だけを取り出して線の属性を変えたり(図2)、取り出したロボットの手首だけを回転させたり(図3)することが可能です。この図面は、モノクロ二値化したGIFでの出願用イメージファイルとして使用できます(通常、写真はJPEGになりますが)。ちなみに、写真1から図3までに要する時間は、今回は綺麗に仕上げるための処理を一切していませんので、10分程度です。
図1~図3は、トレースも不正確でノイズも多く見栄えも悪いため、実際の図面にするためには、余分な線を消したり手を加える必要がかなりあります。そのため、機械図面等への採用にはまだ時間を要すると予想しています。しかし、年々その精度は進歩していますので、作図の効率化を図るうえでも、この自動トレースを使用した図面がご提供できるよう、鋭意研究して参りたいと思っています。なお、既に当方では、実験結果の写真やデータなどを模式化するための手段としては、この機能を特許図面に採用しております。
以上、写真を自動でトレースする機能のご紹介でした。最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
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