図面サンプル


【線の太さについて】
線の太さは下記特許法施行規則様式第30(特許庁推奨)を基本にしております。
<特許法施行規則様式第30>
• 実線にあっては約0.4mm(引出線にあっては約0.2mm)、点線及び鎖線にあっては約0.2mmとします。
• 特に陰影を付ける必要があるときは、約0.2mmの実線で鮮明に描きます。
但し、ご要望に合わせて調整可能ですので、お客さまのご希望の太さをご指示下さい。


Adobe illustrator で描画した自作サンプルをご紹介致します。
納品するイメージデータは、上記様式に基づいた図面で、かつ、電子出願ソフトに適合(二値化処理等)したものになります。


あのデロリアンを、写真からの図面起こしで作成したサンプルです。

ディンプルキーと錠前の斜視図です。こちらも写真の図面起こしです。


ベスパ風のスクータの図面です。こちらも写真の図面起こしです。


直火式のエスプレッソメーカーの図面を写真から作ってみました。
コーヒーは、ガリガリと豆を挽いてエスプレッソなどその香りを楽しんでます。


懐かしいLPレコードのターンテーブルをモデルにして、写真からの図起こしの具体例をご紹介します。
例えば、下記のようなターンテーブルの写真(一番目の画像)を仮にお客さまからご提供されたとします。当方では、この写真をillustratorに貼り付けて、ペンツール等でどんどんトレースしていき、図を起します(二番目の画像)。


下図は一般的なマウスをベースに特許図面の形で表現したものです。
(A)はマウスの斜視図、(B)は(A)のB-B線断面図です。
マウスの一般的な仕組み(中央にホイールと左右のスイッチ等)をベースに、できるだけ単純な構造で表してみました。


次の図は、釣り具リールの断面図です。


ゴルフのティー&マーカーセットの写真からの図面起こしです。写真をなぞって出来た図面が、図の(a)となります。特許図面や実用新案の場合は、このようなパースのかかった図面でも、構造物の線が明瞭であれば、見た目もよく、分かり易くなります。さらに、蓋を外した分解斜視図を描いたものが、図の(b)です。中のティーなどが露出するため、少し丁寧に各部材を描いてみました。


次は等角投影法(アイソメトリック)により作成した斜視図のご紹介です。
物の基本的な形状は、正面図、平面図、右側面図、左側面図、底面図、背面図からなる六面図で表すことが可能です(図の(a))※背面図は通常右側面図の右に描きますが、ここでは便宜上平面図の上に変更しています。
先ず、等角投影法による斜視図を描く場合、万年筆がぴったり入り、且つ、直交する3軸が120度に交わって見える立方体(稜線を赤い線で示す六面体)を想像し、この立方体の三つの面に、三面図(ここでは、上記六面図のうちの正面図、平面図、右側面図)を嵌め込みます(図の(b))。この際、各図は斜めから見た絵になるように図法に従って変形させます。なお、実際の等角投影法では、長さを0.82倍に縮小した六面体を想像しますが、この例では、見易くするため、拡大してお示しします。
次に、嵌め込んだ三面図から立体を作図していきます。具体的には、三面図の各図の描線を六面体の奥行方向を意識しながら、立体を想像して、立体を表す各線を引いていきます。この作業により、等角投影法による斜視図(立体図)が作成されます(図の(c))。

上記斜視図は、線の太さにメリハリを付けたり、陰影を付けることにより、見栄えを良くすることができます(下の図面の左側)。通常、意匠図面では、各図とも陰影は付けずに実線の太さも0.4mm程度に統一されます。さらに、これに符号を付けると、比較的見栄えのよい特許図面となります(下の図面の右側)。符号はサンプル用として特殊な文字のイタリック体を使っていますが、通常はゴシック系の一般的なフォントを使用します。当方では、線のメリハリや陰影は、適宜行っていますが、お客さまのご指示に応じて柔軟に対応可能です。


次は、3Dデータ(ここでは、サンプル用のアンティークコルクスクリューの3Dを使っています)を基に、画像編集により作成した、六面図、斜視図、AーA断面図です。また、取っ手部分のみが意匠登録を受けようとする部分の場合に、それ以外の部分(スクリュー部分)を緑で塗り潰してみた参考例が最後の画像です。3Dデータの資料をお持ちの場合、意匠に限らず、特許図面等においても、作図よりも比較的簡単に図面をご用意できることもありますので、お気軽にご相談下さい。


次は、特許図面のように作成した鏡の図に文字を加えたもので、アイコンやプロフィール写真として使用しています。


樹脂製の容器の斜視図です。


同じく容器の斜視図で、ここでは使用者の手を想像線で描いたり、ラベルを特徴的に図示したりしています。


次は、製造装置の制御方法を説明するためのフローチャートです。


昔の真鍮製の鍵を描いた斜視図です。


家具の転倒防止用の突っ張り棒をカラーボックスの棚に使い、棚の変形防止を表したカラーボックスの正面図です。


図形を回転させる作図例のご紹介
Adobe illustratorには、図形を回転させるツールがあります。このツールを使うと、回転中心を容易に設定できるとともに、そこを中心に図形を細かく回転させることができます。
図(1)は、ホッチキスの側面図です。図(2)は、ホッチキスの動作を表した図です。図(2)に示すように、一般に特許図面や取扱説明書などのテクニカルイラストでは、動作途中あるいは動作後の線を、破線(この図では2点鎖線)で示すことがよくあります。実際の作図では、回転させたい線(ホッチキスの上側部分)を選択した後、illustratorの「回転ツール」を選択した状態で、回転中心を回転軸(ホッチキスの軸)に設定し、選択した線をドラッグにより回転させます。そして、回転させた線の属性を2点鎖線にすると、図(2)のような図面が完成します。このように作成した図(2)では、2つの線種により、動作前の図と動作後の図の両方を表すことができます。

もし、2点鎖線があると図面が見づらくなる、あるいは、もっと細かく動作過程を説明したいときは、2点鎖線は使わずに、下記の図(A),(B),(C)のように、複数の図を使って段階的に動作過程を表すことがよい場合もあります。その場合、上下方向の動作では各図を横に並べ、水平方向の動作では各図を縦に並べると、動作の移動量がよく分かり、より見易い図になります。

さらに、下記の図(a),(b),(c)のように、各図を跨ぐように寸法補助線を入れて移動量(この例では、X1,X2)などを記載することもよく行われます。
前述した図(2)は、1つの図面で済むなどの利点がありますが、場合によっては、このように、図面を複数に分けることで「より見易い、より分かり易い図面」を作成することができます。


以上の図面は、図面作成のサービスをご提供するにあたり、各種の機械要素や物品をできるだけ多く取り入れた図をご覧頂くことを目的に、ライセンスを所得した写真や公知の技術をベースに作った図面サンプルです。

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