【写真からの図起こしの例(特許図面)】
平素は格別のお引き立てにあずかり、誠にありがとうございます。
最近は画像編集の投稿が多いですが、ご依頼の多くは、やはり国内特許の図面作成です。そして、特許図面の作成では、当方が最も得意とする「写真からの図起こし」が、増加傾向にあります。
今回は、懐かしいLPレコードのターンテーブルをモデルにして、写真からの図起こしの例をご紹介します。
例えば、下記のようなターンテーブルの写真(一番目の画像)を仮にお客さまからご提供されたとします。当方では、この写真をillustratorに貼り付けて、ペンツール等でどんどんトレースしていき、図を起します(二番目の画像)。
図起こしのコツは、貼り付けた元の写真を、作図する線に応じて何度も回転させて行くことです。具体的には、円筒状の部品がある部分では、その軸が鉛直に向くように都度、写真を回転してから、描きます。このようにすると、複数の楕円の中心が一直線上に並び見た目が自然になります。また、写真には必ずパース(遠近)がかかっていますから、そのパースの具合も意識しながら作図することが、重要です。
このような図面起こしの際は、お打合せでご指示頂いた内容に注意しながら、作図することも多いです。例えば、「レコード針」が写真では見えていないが、図面では描いてほしい、あるいは、文字が小さいので少し大きくしてほしい、等々です。場合によっては、複雑な部分は詳しく描かないで簡素化してほしいなどのご要望もございます。さらに、上記図面を初稿として納品し、その後、お客さまから符号を手書きで入れた図をお送り頂き、符号を付与した図面を再度納品するパターンも非常に多いです。
以上、当方がほぼ毎日行っているメインの作業といってもよい「写真からの図起こし」の一例をご紹介させて頂きました。最後までお読み下さり、誠にありがとうございました。ご依頼の参考になれば幸いです。
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