著者の大樹七海さんは、国立研究開発法人(理化学研究所、産業技術総合研究所)にて半導体・創薬研究・TLO・国際業務を経て、法学修士/弁理士合格の科学・知財コンテンツクリエイター、漫画家です。
開業して間もない頃から、各SNSでお繋がりさせて頂いており、当方の図面や画像にコメントを下さったり、時には、某SNSのオグチのプライベート投稿にも暖かい言葉で励まして下さったり、大樹さんには、いつも本当にお世話になっております。親しみを込めて失礼ながら先生でなく、いつも大樹「さん」と呼ばせて頂いております。
大樹さんの2月27日発売の「弁理士にお任せあれ」。言い訳になりますが、今年2月末以降、時間に追われて読むことができず、最近、漸く拝読致しました。
この「弁理士にお任せあれ」は、『事業を始めたけど、もしかして知的財産で何かしておくべきことがあるのではないか?』と思っている方や、『近いうちに弁理士に相談したいのだけど...』と思われている方に、特にお薦めです。知財全般を体系的に学べるのはもちろん、どのように特許事務所や弁理士先生にアクセスするかについても書かれており、単に知財を学ぶ一般的な本から更に一歩、「弁理士に依頼する」ステップまで踏み込んだ内容になっています。また、お取引においてはやはりコミュニケーションが大事であると日頃より痛感しておりますが、そのあたりに触れてる点も、依頼者(読み手)目線を強く感じました。
最後に、文のみの「マグロの赤身」風の本もよいのですが、この本は、必要な説明文に、大樹さんの個性的なイラストが入ることで、「中トロ」のような柔らかさを感じる仕上がりになっていて、とても読み易いです。さらに太字を利用して、大事なポイントが後からでも視覚的に再確認しやすくなっています。「ストーリー漫画でわかる ビジネスツールとしての知的財産」などの大樹さんの漫画(大トロ)も大好きですが、この本は、知財の専門家としての大量の知識と、潤滑油として機能する少しのイラストとを融合させた、とても個性的で素晴らしい作品と思います。
「ストーリー漫画でわかる ビジネスツールとしての知的財産」
0コメント