3Dデータから2D図面の作成例


平素は格別のお引き立てにあずかり、誠にありがとうございます。
日頃よりご愛顧下さっているお客様には、年度の最後の最後までご依頼くださり、心より感謝いたしております。この3月も納期で今も大変ご不便をおかけしておりますが、有難く忙しい日々を送らせて頂きました。改めて深謝いたします。

さて本日は、3Dデータ→2D図面への作図例をご紹介します。
当方では、3Dデータから線画を起こして各種図面に仕上げることが、近年とても増えてきました。下記(A)は当方で作った簡単な3Dモデルです。どのエッジにもRが施されていて、丸みの多い立体となっています。これをCADから書き出したものが、(B)の線画です。(B)では、実際には見えない線がR付近に形状線や模様のように見えてしまってます。これはCADでRを付けるための「フィレット」という処理を行う際に生じる線で、現品には表れない線です。そのため、現品の再現性が要求される場合の2Dの作図では、このフィレット由来の線を適宜処理する必要があります。ただ、単に削除をしても、そこには何らかの角部がありますので、当方では、必要に応じて、細線を使うなどしてそれを表現します。これにより、(C)のように、太い実線は現品においても実際に見える線とし、また、それより細い細線は現品では明確には見えない表面形状を表す線として、この2種類の線を基本に全体をより正確に表現します。

2Dが主流だった何十年も昔は、(C)の表現が特に六面図ではごく普通でした。それは、2Dの設計図面を読みながら加工を行っていたからです。その後、3DCADが主流になってから、3Dデータをそのまま生産側に送るようになったため、現品に近い2D設計図面が段々と消えていきました。もちろん今でも2D設計図面を見る機会も多いですが、3Dデータから起こされた(B)のような3DCGや3D-PDFを扱うことが、一般的になりました。とはいえ、テクニカルイラストでは、(B)のような必要な場面が、まだまだ多いのも事実です。そのため、当方では、3D主流の今だからこそ、入手が困難な再現性の高い2D図面の制作に、より一層力を入れております。なお、今回は斜視図を例にご説明しましたが、正面などの六面図でも同様なことを行います。ただし断面図で表面形状の特定が可能であれば、あまり六面図では細線は入れない場合もあります。
以上、簡単ではありますが、3Dモデルからの2D図面作成例のご紹介でした。

来月からの新年度も、お客様の今後のさらなるご発展をお祈り申し上げるとともに、少しでもそのお役に立てるよう、スキル向上を怠らず微力を尽くして参る所存です。皆さま、寒暖定まらぬ時節柄、くれぐれもご自愛ください。